今の施設でコーティング剤の使用量・貯蔵量を増やしたい
こんな課題、ありませんか?
- 現在使用しているコーティング剤は第一石油類に該当しており、使用量・貯蔵量を増やしたいが今の施設ではこれ以上増やせない
- ハヤコートを使用しているが、湿度が高いときに白化することがあり困っている
課題解決
「中乾燥性ハヤコート」で解決!
- 第一石油類に該当する化学製品は危険性が高い為、指定数量がオーバーしてしまうことがあります。
「中乾燥性タイプ」はハヤコートマーク 2EFより危険性(引火性)を低くした第二石油類なので、現状の使用場所や保管場所を変更せずに、取扱数量を増やすことができます。 - ハヤコートマーク2EFを使用していると、湿度の影響を受け白化現象を起こすことがあります。
「中乾燥性タイプ」は乾き始める時間を緩やかにすることで、塗布・乾燥時の湿度の影響を受け難くなっており、白化現象対策として有効です。
なお完全乾燥は、従来品と同じ24時間です。
使用量・貯蔵量について
引火性のある液体は消防法の危険物となり、消防法の規制を受けます。ハヤコートマーク2EFもこの引火性液体に該当します。
消防法では規制を受ける量に指定数量という概念があり、指定数量は危険性が高いものほど少なく、危険性が低いものほど多く設定されています(危険性が高いものほど取扱う量を少なく制限している)。
代表的なものとして、使用・貯蔵場所の規制です。指定数量以上を使用、貯蔵する場所は市町村の許可が必要になります。
また、指定数量未満でも指定数量の1/5以上の場合は市町村への届出が必要になります。
つまり、取扱う量が多い場合は消防法の基準を満たした場所でしか取扱うことができないということです。
第四類(引火性液体)の指定数量
例えば、ハヤコートマーク2EFは消防法危険物の第四類第一石油類(非水溶性)に該当するので、指定数量は200Lとなります。
よって、ハヤコートマーク2EFの取扱・貯蔵場所は40L以上では市町村への届出が、200L以上で許可が必要になってきます。
つまり、取扱う量が40L以上では市町村への申請の通った基準を満す施設でしか取扱いができません。
そこで有効になってくるのがこの「中乾燥性タイプ」です。
中乾燥性タイプは第一石油類より危険性が低い第二石油類(非水溶性)になるので、指定数量が1,000Lとなります。
つまり、200L未満までは使用・貯蔵場所として市町村への申請が不要となり、第一石油類よりも5倍も多く取扱いができるようになります。
品名 | 性質 | 指定数量 | |
---|---|---|---|
第四類引火性液体 | 特殊引火物 | - | 50L |
第一石油類 | 非水溶性(現行 ハヤコート) | 200L | |
水溶性 | 400L | ||
アルコール類 | - | 400L | |
第二石油類 | 非水溶性(中乾燥性ハヤコート) | 1000L | |
水溶性 | 2000L | ||
第三石油類 | 非水溶性 | 2000L | |
水溶性 | 4000L | ||
第四石油類 | - | 6000L | |
動植物油類 | - | 10000L |
現行品と中乾燥性タイプの違いは?
使用している溶剤(塗布後に揮発して無くなる成分)が違うだけで、塗布後に形成される塗膜は同一です。
つまり、「塗膜の特性は同じ」なので新たに評価試験を行う必要がなくスムーズに移行できます。
「中乾燥性ハヤコート」の特長
- ガスバリア性
- 形成された被膜が湿気や腐食性ガスから基板を守ります。
- 絶縁性
- プリント基板の狭いパターンなどに絶縁被膜を形成し信頼性を向上させます。
- 密着性
- ハンダ面、金属、樹脂、磁器などによく密着します。
- 作業性
- 臭気性が低く有機溶剤中毒予防規則に非該当ですので、「排気装置の設置」「作業環境測定」「防毒マスクの着用」「作業者の特殊健康診断」などの義務が発生せず、比較的簡易的に作業を行えます。
- 樹脂影響性
- 樹脂影響性が低く、ほとんどの部品に対して影響を及ぼしません。
※樹脂(ABS、塩化ビニル、PET等)にも使用できます。
耐硫化性の評価
ハヤコートMark2未塗布のものは硫化による腐食で変色してしまいましたが、
ハヤコートMark2を塗布したものは、ご覧のようにきれいな状態で、コーティングの効果が一目瞭然です。
- 試験条件
- 硫化水素ガス(30ppm±6ppm、48h)
- 測定基材
- 銅板
未塗布
塗布