UB-LED02 LEDスティック基板(3連直列接続タイプ)の使い方
製品紹介
- 表面(LED実装面)
- 裏面(抵抗・定電流ダイオード実装面)
- LED実装例
LED基板の特長
- 基板上で3個のLEDを直列接続
- 小型スティック形状
- Vカットで4枚に分割
- 定電流ダイオード用パターン×2(抵抗を使用してもOK)
使用例
- 砲弾型LED(φ3,5,10mmなど)
- 角型LED(FLUXタイプ)
- 面実装LED(1608~3528サイズ)
裏面に定電流ダイオードを実装するとこんな感じです。
※パターンはチップ品タイプにも対応しています。
サイズや回路図
- 外形図
- 回路図
ここからはLEDの直列接続での使い方をUB-LED02を使って説明します。
LEDの明るさは流す電流の大きさで決まります。
サンハヤトのLED基板(UB-LED01,UB-LED02)では「電流制限抵抗」と「定電流ダイオード」を使用することができます。
「電流制限抵抗」と「定電流ダイオード」にはそれぞれメリット・デメリットがあり
■電流制限抵抗を使う
メリット:簡単、電源電圧がある程度下がってもLEDは光りつづける(暗くはなる)
デメリット:電源電圧の変化でLEDの明るさが変化する
■定電流ダイオードを使う
メリット:一定の明るさでLEDのが点灯できる。車など電源電圧が変動しやすい環境でもチラつかない。
デメリット:ちょっとだけ難しい。電源電圧が定電流ダイオードのピンチオフ電圧を下回ると急激に輝度が下がる。
といった感じです。
今回は「定電流ダイオード」を使ったLEDの使い方を説明します。
(「電流制限抵抗」によるLEDの使用方法は、UB-LED01の記事をご確認ください)
まず、定電流ダイオード(CRD:Current Regulative Diode)は手軽に一定の電流を流すことができる半導体部品です。
今回はLED用なので10mAを流せるタイプを使用します。
定電流ダイオードは他のダイオードと同じように極性があります。
下記の回路図と写真でわかるようにカソードマークにラインが入っています。極性を間違って使用すると簡単に壊れてしまうことがあるので注意してください。
定電流ダイオードの回路記号:定電流ダイオードの外観:
写真の定電流ダイオードは石塚電子製 E-103(10mA)です。
ガラス封止されていてとてもきれいです。定電流ダイオードの詳しい説明はメーカのページなどをご確認ください。
→製品情報|LED安定化素子|SEMITEC株式会社
実際の定電流ダイオードを使うときは以下の3つの特性を確認しましょう。- ①ピンチオフ電流:定電流ダイオードによって定電流になる値のことです。この値の電流がLEDにも流れます。
- ②肩特性電圧:定電流ダイオードが定電流にできなくなる電圧の下限の目安と思ってください。この電圧以上が定電流ダイオードにかかるようにしなければLEDが暗くなってしまいます。 電源電圧 > LEDの順方向電圧の合計 + 定電流ダイオード の肩特性電圧となるようにしましょう。
- ③最高使用電圧: 定電流ダイオードが耐える電圧値の上限です。使用環境によりますが、電源電圧の2~4倍程度確保されていれば大丈夫でしょう。 サージ(瞬間的な電圧変動)などにより極端に高い電圧がかかる場合は別途対策が必要になります。
定電流ダイオードを使った回路についてです。
下記は定電流ダイオードとLEDを直列に接続した基本な回路です。
●LED(順方向電圧VF=3.0V)1個
●定電流ダイオード(ピンチオフ電流=10mA、肩特性電圧=3.5V、最高使用電圧=30V
●電源(9V乾電池)この回路では電源電圧が9Vから変化しても定電流ダイオードの電圧が「肩特性電圧~最高使用電圧」の範囲内ならばLEDの明るさは電流が10mA流れているときの明るさで維持されます。
下記はUB-LED02基板の回路で実際に定電流ダイオードを使った場合の回路図です。
●LED(順方向電圧VF=2.0V) ×3個
●定電流ダイオード(ピンチオフ電流=10mA、肩特性電圧=3.5V、最高使用電圧=30V) ×1個
●電源(12V)定電流ダイオードの実装例です。
下記は定電流ダイオードを基板に実装した基板です。定電流ダイオード(E-103(10mA))を1つ実装した基板です。10mAの電流が流れます。
定電流ダイオード(E-103(10mA))を2つ実装した基板です。20mAの電流が流れます。
定電流ダイオード同士は並列接続になっているので肩特性電圧は1つで使用したときと同じになります。